枕選びの着目点
前述の通り枕は正しい睡眠のために必要なアイテムとなっていますが、枕は寝ている時の姿勢にも大きく影響しています。
そもそも人間の首の頚椎は７つの骨によって構成されています。頭部はご存知のようにかなり重いのですが、これを支えるためにこの頚椎がカーブした形になっていて微妙なバランスをとっています。このカーブの形が各人によって微妙に異なっているので、枕選びをする際にはこの部分の相性が１番の重要点となってきます。
つまり快眠できる枕の条件が「頚椎カーブとピッタリ合う枕」ということになるわけで、もともと人間は横になって眠る時には、自然に立っている時と同じ姿勢になっているのが一番負担のかからない楽な状態となります。そのために横になった時の頚椎カーブを自然なラインで保つために頭と身体を支えるための枕が必要になるのです。
枕の高さが適切ではない場合には、頚椎カーブに不自然な力が掛かってしまうので、神経根や血液、髄液などの流れが悪化してしまう可能性があります。従って現在の自分の枕の状態をよくチェックしてみることが必要で、枕をしないで寝る人もいるようですが、その場合は心臓より脳の位置が低くなってしまうので顔のむくみが発生しやすくなります。
枕が高過ぎる人も結構いるのですが、その場合は寝返りが打ちにくいはずで、肩こりや腰痛が発生しやすくなります。又、枕が高いと首折れの状態になるので首を支えることができず、いびきや睡眠時無呼吸症候群になる可能性もあるから好ましくありません。こうしたタイプの人は適切なすみやかに枕に変更することをお勧めします。枕を正しい高さにするだけで寝返りも打ちやすく眠りも深くなって、全身がリラックスできるようになります。